stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

オフ会での飲酒に関する傾向と対策

ここ最近オフ会等で泥酔してしまった人の応急手当にあたることが何回かあり、原因や対策に関して思考を整理したものを公開します。
「未成年飲酒はしない・させない」「お互いの素性を知らない場である」「飲酒は自己責任である」
といった前提から少し踏み込み、オフ会で形態を問わず酒を提供する人、飲む人に対して何か一つでも参考になれば幸いです。
そんなん当たり前じゃんwと思う箇所もあると思いますが、最後まで読むと、事細かに書いた意図も汲んでもらえるかなと思いますので、お付き合いください。

<目次>
・09オフ救護対応に関して
・オフ会で酒を提供するメリット、デメリット
・ある程度の覚悟はしておこう
・他人のためにできること
 ~お酌をしない/ハイテンションな人に注意/救命講習~
・自分のためにできること
 ~体質を知る/お酌をさせない/つまみ・ソフドリ/吐く/緊急連絡先~
・考察:飲酒という行為に関するジェネレーションギャップ
・まとめ

09オフ救護対応に関して

僕は上級救命講習を複数回受講していて、今回を含めオフ会や街中で救護活動にあたった経験が計5回ほどあります。
すのーさんの09ダブルオフ報告にある「救護知識のある方」は僕で、至らない点や僕という人間一人ではどうにもならないことが多々ありつつも、他の参加者や施設の方に多大な助けを頂き、なんとか救急隊に引き継ぐことが出来ました。
ご協力ありがとうございました。感謝します。

オフ会で酒を提供するメリット、デメリット

〇テンションを上げる起爆剤になる
酒を多少入れたほうが円滑にコミュニケーションが進んだりします。
〇美味しい
お酒は美味しい。
×潰れたり急性アルコール中毒になるリスクがある
これが大きなデメリットであり、本日のポイントです。
急性アルコール中毒には何段階か症状があり、最終的に死にます。
また純粋に血中アルコール濃度の上昇に起因し、酒の強さは関係ありません。
急性アルコール中毒 - Wikipedia
読んでおきましょう。急性アルコール中毒の診断が出ると「自己責任」が通用しない段階に至り、周囲の人間が刑事責任を問われることがあります。
 いきなり余談ですが僕自身とても酒が好きで、酒の上でのトラブルから完全禁酒になる等というのはひとつの娯楽を失う悲しいことなので、出来る限りの対策を講じて友達とお酒を楽しみたいと思っています。

ある程度の覚悟はしておこう

以下色々書きますが、どれだけ対策をしても、「飲みすぎて潰れちゃう」人は一定確率で出ます。不特定多数の他人が集まる場であれ、そうでない場であれ、飲酒を容認するならば、急性アルコール中毒やそれに伴うリスクは消すことができませんので、この点は覚悟しておきましょう。
リスクをゼロにはできないまでも軽減するために、以下のような対策は有用です。
リスク軽減のために、「他人を守る方法」「自分を守る方法」の2軸に分けて、飲酒開始から万が一に至った場合に関して書いていきます。

他人のために:お酌をしない

あなたは相手の体質や、今まで飲んだ量を知りません。
お酌する酒は総じて濃かったり、美味しくてついつい飲み過ぎちゃう、というのも注意です。
ソフドリは除きます。

他人のために:テンション高めの人には注意を払う

「大声で同じことを繰り返し叫ぶ」「走る、飛び跳ねるなど、動きが俊敏になる」
こうした行動は「微酔期」と呼ばれる酩酊の初期症状に当てはまります。
「千鳥足」「酒瓶を手放さない」「濃い酒を速いペースで飲んでいる」
なども要マークですね。
総じて、一見して場を盛り上げる行動であるため、オフ会だと放置されがちでもあります。
普段より明らかにテンション高いなコイツ、と思ったら、心を鬼にして酒を取り上げ、ソフドリを飲ませましょう。
気分が悪そうだったらトイレに付き添うなどしてあげましょう。

他人のために:救命講習

こうした対策を講じても友達が潰れてしまうことはあります。
このような場合に備え、消防署などで救命講習を受講できます。
www.tfd.metro.tokyo.jp
「救命講習」と呼ばれるもので学べることは、酒の席に関して抜粋すると
「意識の確認方法(大声で呼びかけて返答があるか等。)」
「意識があったら/無かったらどうするか」
「吐瀉物をどう処理するか、窒息のリスクをどう回避するか」
「どんな姿勢で休ませるのがいいか」
「どのタイミングで救急車を呼ぶべきか」
「こうした知識を持った自分が現場でどう動くべきか、他人をどう動かすべきか」
「何を目標として行動すべきか」
等です。こうした事柄はあくまで「救急処置・応急手当」=「手を当てて様子を見る」の延長であって、診断や治療は医者や救急隊(上位救護者、と呼びます)が行います。
従って急性アルコール中毒かどうかの診断などはできません。
我々一般人は、要救助者と医療機関の間を取り持つバトンの役目を担うことになります。
また教わったことを臨機応変に実行できるかは別問題で、僕自身これまで何度も要救助現場に遭遇して対応をしましたが、自分で納得のいく対処ができたためしがありません。
緊急事態なので臨機応変に最善の判断をするのはやはり難しい。
・・・といった精神論的な部分も教えてもらえるし、何度か受講してるとわかってきたりします。
救命処置は日進月歩で進化や更新を続けているため詳しいノウハウに関してここでは書きません。
気になる方は自身で受講して最新版を習得してください。
僕自身も最後に受講してから三年くらい経ってるので、興味ある人は一緒に行きましょう。
オフ会に行くなら学んで損はないと思います。
酒と関係なく、オフ会で急病人発生・病院搬送という事例もあるし、高齢化社会で電車内や街頭で急病人に出くわすことも多くて役に立つのでオススメです。

自分のために:自分の体質を知る

ここからは自分の身を守る方法を書いていきます。
楽しく沢山お酒を飲みたいならばまず、自分の体質は知っておきましょう。
僕は経験的に
「摂取した飲料の平均アルコール濃度〇〇%以下、日本酒など10%を大きく超す濃い酒なら〇〇合以下、これを両方超すと吐いたり二日酔いになる」
みたいな自己感覚を持っています。
ここまで細かくなくても良くて、「この前同期飲みで生中4杯のんだらちょっとフラフラしてたな」みたいな大雑把な感覚も役に立ちます。
もちろん飲むスピードとかアルコール濃度、体調、つまみの質や量に依存して色々と変わります。

自分のために:お酌をさせない

お酌は断って良いものです。
相手は自分の体質や、今まで飲んだ量を知りません。
自分の酒量は自分でコントロールしましょう。
ソフドリは除きます。

自分のために:つまみを食い、ソフドリを飲む

ピザは脂分もタンパク質も多い理想的なつまみです。ガンガン食べましょう。
ソフドリが繰り返し登場していますが、とても有用です。
酒と同量~倍くらいは摂取したいところです。
また、酒を飲んでると飲酒速度が急激に増加するタイプの人がいます。
僕もこのタイプですが、ここで酒の量を加速させてしまうと潰れたり二日酔いになったりします。
この手前でソフドリをコップ2杯くらい飲むとだいぶ落ち着けます。

自分のために:気持ち悪くなったら吐こう

吐くとアルコールが一部強引に排出され、少し楽になります。
ただし折角摂取したツマミや水分も出ていくので、水を飲みましょう。
「酔い覚めの水飲みたさに酒を飲み」
という言葉があるほど、酒でつらい時の水は本当にうまい。
トイレで吐いてそのまま立ち上がれなくなるケースもあるので、近くの人に一言声をかけるといいです。

自分のために:緊急連絡先をスマホに登録しておこう

これは自分が潰れてしまった場合の対策です。
実はこれ僕は知らなくて、今回一緒に救護にあたった方に教えて頂きました。
スマホのロック解除画面に「緊急通報」という文字がありますよね。
あのボタンを押すとロック解除せずに警察や救急消防などに電話できるのですが、実はもう一つ
「事前に登録した本人情報、家族連絡先をロック解除せず閲覧できる」
という機能があります。
「非常用に身分証を携帯しておこう」みたいな話の電子版ですね。
スマホはほとんどの参加者が持っているでしょうから、この機能を登録しておくと救急隊を呼んだ際の対応が格段に楽になります。
アンドロイドの場合、設定画面で「緊急時」と検索すると出てくると思います。
dekiru.net

考察:飲酒という行為に関するジェネレーションギャップ

最後に、最近の酒の席を見ていて考えたことを書きます。
お酌~つまみ~ソフドリ~といった基本的な点についてもつらつらと書くきっかけとなった事柄でもあります。
僕は今年で30を迎えるオッサンですが、10年ほど前=僕らがお酒を覚えたころの社会は、未成年飲酒という違法行為に対し大変に寛容でした。大学生くらいであれば事実上、ほぼ全面的にお目こぼしを頂いている状況でした。したがって僕らが20歳を迎えた頃、「成人」という概念は「大っぴらに酒を飲んでよくなる年齢」であると同時に「それなりの回数こっそりと酒を経験し、酒慣れしてきた」みたいなニュアンスを持ってました。しかし、その陰で未成年飲酒によって人命を失う事故も多発していました。大学などでは、大っぴらにならないような死亡事故も沢山ありました。これもあって、ここ数年の社会情勢は、未成年飲酒に極めて厳しくなりました。某オフが閉鎖された事例を出すまでもなく、本当に我々の想像以上に厳しく、かつ若者側の意識も高いです。
「今の若い子はみんな真面目だねw俺が18の頃とか全然酒飲んでたけどね~」
なんて言っちゃうと普通にドン引きされるので注意しましょう。
話が逸れましたがこうした情勢の裏返しとして、現在の20代前半は一般論として「大っぴらに酒を飲めるが、酒慣れはしていない」という、僕ら世代の当時とは異なる状況にあります。これは飲酒モラル向上の一つの成果とも言えますが一方で、路上講習無しの運転免許保持者のような危険をはらんでいます。違法行為にまつわるデリケートな話題でもあることから、このへんのギャップに関して世代間で恐らく意識共有がされていません。
この意識ギャップを認識していないと例えば年長者は、
「こいつも成人だしわかってるだろう、やばけりゃ自分で断るよね」
※↑冷静に考えると、わかってるという前提がおかしい
と思ってどんどん酒を勧めがちです。若者も若者で、酒でいつもより陽気になったおっさんたちの勧めに乗って調子よく盃を重ねがち、みたいなことが有り得ます。
また別側面として、20代前半というのは卒論、就活、就職などライフイベントが多い時期です。そのストレスもあってか、一回あたりの酒量が多くなりやすいです。僕自身そうだった気がするし、周囲を見ていてもそんな感じです。

まとめ

少し強引にまとめますが、「こいつ成人だし大丈夫っしょ」といった油断が実は危険で、ここの危険性を認識しつつ、ここまで書いてきたような一見ごく基本的なことであっても知識や意識の共有をはかっておくと飲酒トラブルは防止しやすそうだ、と思います。
また自他を問わず万一の事態になった場合のシミュレーションや対策は、可能な範囲で講じておきましょう。

以上。