第10回くどオフに参加した。
感想
2年ぶりの開催&半日&かなりな参加者数で、プログラムを消化できるのか?など少し心配だったがさすがの運営陣の采配でほぼぴったり進行していて凄かった。スクリーンでコンテストバトルやらせてもらったのも久しぶりで大変楽しかった(進行を邪魔してすいませんでした)。予選落ちを喫してしまったので、終盤は他ブロックの予選や、決勝トナメの観戦をさせてもらった。皆素晴らしいパーティ&試合運びでどの試合も感動した。これはお世辞ではない。皆が積み上げてきたものがぶつかり合ってしのぎを削る1ターン1ターンが、何かとても貴重なものに感じた。対戦を隣で観戦させてもらったビーンさん・yasuさん・ピーナツさん・ふぉんでゅさん・和装さん、そしてスクリーン戦で魅せてくれたパッキョさん、ダースさんに感謝します。そしてもちろん、対戦などで遊んでくれた相手の皆さんや、1192さん他運営陣にも感謝。素晴らしいオフをありがとうございました。
続きから使用構築や結果など。
対戦結果
予選:3勝4敗
カビゴンブロック8人中6位で予選落ちという残念な結果に終わった。このルールは経験が長いだけに悔しいが、構築選択や選出、立ち回り、事前準備などが甘くて予選落ちも当然か。予選落ちパーティを詳しく書くのは自分用の反省会、という色が強くなるのだが、下記はこの前提で読んでほしい。
構築概要
カビゴン@カゴ のし・シャドボ・鈍い・眠る 脂肪・慎重ほぼHD振り
スイクン@粉 波乗り・瞑想・吠える・眠る HB基調、S123
メタグロス@カムラ コメパン・地震・雪崩・大爆発 陽気HAS振り
フシギバナ@残飯 ヘド爆・宿木・眠り粉・身代わり 陽気HBS振り
ケンタロス@鉢巻 捨て身・光線・地震・めざ霊 陽気AS
ゲンガー@ラム 冷パン・炎パン・サイコ・鬼火 臆病CS
コンセプト:
プテラバシャーモとか火力特化型ラティオスとかに対応できそうなHD鈍いカビゴン+スイクンから構築開始。
カビスイが苦手な相手が格闘系、草系、電気系、ということで、それらに強いキャラを4体選抜。
メタグロス:色々と爆破できる。カムラが発動すると鉢巻ポケモン色々とかライコウとか倒せたりする。
ケンタロス:格闘にも殴り勝てる。ライコウ以外の電気系に強い。
フシギバナ:ヘラや特定の型のライコウサンダー以外には強い。
ゲンガー:純電気以外には強い。
カビスイ@1を基本とし、硬いキャラで相手を疲弊させた後に、速めのキャラで抜く、あるいはその逆をする、というコンセプトにしてみた。
対戦記録
VS ダースさん 負け
自分メタグロス・スイクン・カビゴン
相手ラティアス・ソーナンス・カビゴン 控えプテラ・ゲンガー・バシャーモ
メタグロスのA上昇&雪崩怯みで運よくソーナンスを突破&カムラ発動。続いて出てきたのカビゴンをドヤ顔で爆破しようとしたら守るで凌がれてしまう。もう返しの地震で落ちるHPだったから、これは仕方ないといえば仕方ない。その後相手のカビゴンをスイクンで吠えたあと、ラティアスの電磁波&恩鈍い守るカビゴンにこちらのカビゴンの鈍い眠るで対抗するが、のしかかりで全然麻痺引かない&痛恨の押しミスをしてしまい、カビゴンを突破されて負け。
VS 茄子之湯さん 勝ち
自分フシギバナ・スイクン・カビゴン
相手サンダー・カビゴン・メタグロス 控えレジロック・スイクン・ゲンガー
メタグロスに麻痺を入れて、鉢巻コメパンAアップを引かれつつもスイクンで粘り、PPをほぼ削り切ることに成功。相手カビゴンの地割れにビビりながらも鈍いカビゴンが上手く通って勝ち。
VS もっきーさん 勝ち
自分スイクン・カビゴン・ゲンガー
相手ラティオス・メタグロス・カビゴン 控えサンダー・ボーマンダ・エアームド
硬派なサイクル戦になる。相手の鈍いカゴカビを鬼火+鈍いカビゴンで強引に流したり、素眠りしたカビゴンをスイクンで強引に落としたりし、最後ゲンガーの冷パンで半分弱に削れていたラティオスを落として勝利。ラティオスがどうも最速じゃない≒耐久振り型だったっぽく、乱数だったかもしれない。
VS ゆふぃさん 負け
自分ケンタロス・カビゴン・スイクン
相手カビゴン・メタグロス・ラティオス 控えサンダー・ゲンガー・ラグラージ
カビゴンとスイクンが両方爆破される。思惑通り(?)ラティオス対ケンタロスのタイマンになった。のだが(後述)
VS すのーさん 負け
自分メタグロス・ケンタロス・ゲンガー
相手カビゴン・スイクン・メタグロス 控えラティオス・ヘラクロス・サンダー
なんでか覚えていないが、まもみがスイクンを完全に切った選出をしてしまい、ボコボコにされた。瞑想吠えるスイクン・鈍いのしシャドボカビ、速いフシギバナ、はいずれもまもみがスイクンに対抗しうる型なのに、なぜか一体も選出しないという暴挙。こいつらを出して勝てたかはともかく(あとで本人に「瞑想吠えるスイクン自体は想定していた」と言われた)、もっとましな試合展開ができたはずで、そのつもりで構築に入れたのに選出しないというのは「基本的には」避けなければいけない。よほどのことがないと、尖った選出読みなど成功しない。
VS なおぴょんさん 負け
自分カビゴン・フシギバナ・スイクン
相手サンダー・カビゴン・ラティオス 控えジュカイン・スイクン・メタグロス
カビゴンがかなり役割を持てる(役割過多になる)展開。サイキネDダウンを引いてしまったり、のしかかり+シャドボをラティオスに耐えられたりして負け。シャドボを隠し持ってドヤ顔で撃墜するつもりだったのだが、あとで計算したらのし+シャドボで155-101(ほぼ無振り)ラティオスも落ちるか相当怪しかった。 81~96+63~75=144~171/155
VS ウホホウホさん 勝ち
自分フシギバナ・ゲンガー・メタグロス
相手ヘラクロス・ラティオス・メタグロス 控えミロカロス・カビゴン・サンダー
ゲンガーが炎のパンチ火傷を2連続(しかも一回は急所)で引く。完全に運勝ち。なお途中、満タンフシギバナVS陽気身代わりヘラ(おそらく虫の知らせ)とのタイマンになったが、陽気だと知らせメガホを一発耐え、意地っ張りだと上から身代わり/ヘド爆の有利(?)な択を仕掛けることができる。
理由1:自分の取り組みをミスった
まず自分の反省点について書く。
<反省点1:考察不足>
例えば、鉢巻ケンタロスは上から殴ることで様々な中速・高速ポケモンに勝てる。・・・という触れ込みなのだが、実は相手の配分に強く依存することがある。
それが如実に出たのが対ゆふぃさんの試合で、お互いに満タンのケンタロスVSラティオスはラティオス側の配分によりケンタロス側の最適行動が変わってしまう。*2ラティオスの型(とくに配分)を判定するのはかなり困難で、最終的なタイマンが指運になってしまう。ということに、ゆふぃさんに負けて当日初めて気付いた。これはほんの一例だが、事前の考察が不足していたことは否めない。
<反省点2:コンセプトの歪さ>
タイマン強者を並べつつ、サイクルもできるようにしておく、という方針は悪くないと思うが、受け選出とのバランス感覚が悪かったと思う。具体的には、受け2、攻め4というバランスがイマイチで、受け3、攻め3のほうが良かったと思う。歪なコンセプトはそれに見合ったパワーを発揮できればいいのだが、たぶんカビスイはそういう編成ではない。
<反省点3:受け身すぎるコンセプト>
また、素の素早さや攻撃技が乏しく、結果上振れしにくいパーティだった。電磁波をばらまくパーティでもないのに、最速が110族というのはラティの火力がフォーカスされてきている現代GBA環境において少々物足りない。足が遅いなら遅いで、もっと硬いサイクルを回せばよいのに、カビスイ以外はそこまで硬い並びでもない。ゲンガーをもっと硬い型にしておけばよかったと何度思ったことか。耐えきって勝つといえば聞こえは良いが、そんなのは運負けを増やすぬるい立ち回りでしかない。とくにスイクンケンタロスフシギバナあたりの上振れ要素の無さは絶望的で、思惑通りの試合展開でない場合に捲れる要素がほぼ無い。
※フシギバナのヘド爆追加効果は、毒状態=麻痺眠り耐性でもあるので、あまり旨味のあるものではない
思惑通りの試合展開になったときですら、相手からの上振れでベース勝率は期待よりも下がってしまうし、それを抑え込む思惑通り+αの勝ち筋があまりない。*3
<反省点4:慣れない並びを使った>
眠るカビゴン+眠るスイクンという並びはGBAの古典だが、実はほとんど使ったことが無かった。フシギバナも相手することはよくあったが自分で使った経験はほぼ無かった。こういったパーティ選択は基本的に勝率を下げてしまう。とはいえ、使い慣れない並びを勝つために考えてオフ会で使ってみる、というのも自分のプレイヤーとしての幅を広げる意味では有効なのかもしれない。実際カビスイの強さはかなり感じることはできた。
<反省点5:試運転をしなかった>
今回オフ会前に一切の試運転をしなかった。最後にGBA対戦をしたのは5月のエメミで、この時はこのパーティは影も形もなかった。上記のような点は、事前に1~2試合でいいから対戦してたら、気付けたはずである。
<まとめ>
これらの反省点は多くが、以前書いた「オフ会で勝つ方法」の裏返しになっている。この「方法」自体は僕特有のものばかりで、他の人には参考にならないと思うが、プレイヤーの強みやルーティンを全部裏返すとこうなるよ、という人体実験のような挑み方をしたことになる。なぜこうなったかというと、やはり長いことポケモンに触らずカンが鈍ったから、な気がする。いや数ヶ月で鈍るか!?と思われるかもしれないが、僕はもともと実戦経験が骨身に染みつくほどポケモンやってないので、半年とか離れると簡単に鈍ってしまうのだ。だからこそ慣れた並びを使ったり試運転も(情報バレを恐れず)したほうがよいってのもありそうだ。
こうした反省点は是非今後に活かしたい。
理由2:みんな勝とうとしてるし強い
ただ、負けた原因を「自分がダメだった/弱かったから」だけで片づけるのは非常に短絡的・自分本位な見方で、あまり好きではない。
今回、自分の取り組みが失敗だった一方で、予選ブロックで対戦した感触や、決勝トナメやスクリーン戦を見ていた感想として、GBAプレイヤーの層がかなり厚くなってきたと感じた。こんなことは僕が語るまでもないのだが、でも自分の影響力(笑)を考えると、語っておくとプラスになるかもと思うので書いておく。
【みんな勝とうとしてるし強い】の具体例として、個人的に印象深いのは三決のダースさんVSふぉんでゅ。さんの試合である。
くどオフでのダースさんというと、旧友のすのーさんから熱心な(?)コーチングを受けており、最高戦績は第八回の準優勝。このとき決勝戦ではサンダースを選出してカビゴンにボコられてしまい、後日の飲み会か何かですのーさんが「アイツ(ダースさん)なんでダース選出したんだよ!!机ドン!!」みたいなことを叫んでおり、思い切った選択を取るのが苦手寄り、という勝手なイメージがあった。しかし、今回のゲンガー大爆発のシーンで僕の中では完全にそこが払拭された感がある。あそこでゲンガー大爆発をできる人間はあまりいない。ちなみに、僕は押せない*4。ダースさん自身の順位は第八回より下がったし、四位というのはこういうオフ会では一番悔しい(俺調べ:2連敗で終わるからね)ので、本人はすごく悔しいだろうが、あの大舞台で思い切った選択を取れる時点で、明確にめちゃくちゃ強くなったな、と感じた。
一方、対戦相手のふぉんでゅ。さんは、何を隠そう僕に「GBA対戦の教科書を作ってほしい」と唆した張本人である。もともと4thGS本のイラストのテイストが独特で好きだったのもあり、これ幸いと初心者枠として編集メンバーになってもらい大量のイラストを発注した。そんな彼が約5年の年月を経て「世界一ニョロボンを使っている自信がある」と言い切り、圧倒的ないばみがパーティ*5を駆使し、まごうことなき強豪として活躍していたのは感慨深いものがある。本人に言われて気づいたが、「世界一ニョロボンを使っている自信があ」り、実際それまでの試合でずーっとニョロボン出していたのに、その日一番の大舞台でニョロボンを出さない決断をした(おかげでワンチャンを掴み取った)、というのも凄い。
今回の三決には色々な見所があるが、一見しただけだと「いばみがマルマインによる運ゲー」ばかりが取り沙汰されることだろう。しかし両プレイヤーの背景を詳しめに知り、色々話をしてる身からすると、それぞれの選択、HP実数値に詰まった意味、意図、経験、思考、その決断を実行する勇気、最後まであきらめない粘り、等々、本当に色々な良さが詰まっていて、見返すといろんな味がする素晴らしい試合だったと思う。
決勝戦も、他観戦させてもらった試合(敬称略:ふぉんでゅVS和装、ビーンVSyasu)も、いずれも素晴らしい試合だった。私はこれらの試合についても真に驚くべき良さを見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる。