stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

金銀のナッシーから見た環境変化とそのフィードバック

環境が変わると、キャラの役割関係にも変化が起きる。
実例を使ってどういうことが起きるのかを解説したい。

細かく見ていくとキリがないのだが、このキャラの型は、
<何か何か何か光合成(など、回復技)
<何か何か何か大爆発(など、回復技以外)
この2種類に区分できる。

※サイコ宿木光合成@1の、リフと粉の間にまた転換期があるのだが、それについては
http://www.sekieigym.com/party4-1.html
こちらを参照。

で、この2種類のメジャー度合いでいうと、爆破速攻戦術がメジャーな位置を固めた2011〜2013年ころを中心として、結構長い時間をかけて転換していった。
ついでに、太鼓カビ”解禁”(あえて解禁と言うが、要は太鼓カビOKルールのメジャー化)の影響もある。
(それ以前も爆破ナッシーは「いた」と思うが、今回はメジャーかどうかの話をしているので細かな事例については放置)

簡単のため前記(=回復技ありのナッシー)、後期(回復技なしのナッシー)と分けて考える。
考えたいのは、なぜ回復技が抜けたのか?本当に抜いて良かったのか?ということ。
結論から言ってしまうと、
「ナッシーに求められる役割が変わったから抜けたし、抜いてよくなった」
ということになる。

■前期
<サイキネ宿木眠り粉光合成@麻痺直し
※眠り粉の枠はリフとか痺れ粉とかでもよい
ナッシーに求められた役割は、カビゴンなどの遅い物理、格闘、地面などのごまかし。


エース、バランス編成のサブ技持ち=寝言なしカビがかなりを占めていたので、眠り粉などで無理やりごまかしやすい。

 
めざ虫率が低い=やはりこれも光合成で誤魔化しやすい。
ついでに状況次第では、

このへんを受けることもあり、とにかく役割範囲が非常に広かった。
しかも役割対象が相手のエース的存在であり、負担も大きいので、光合成を使ってサイクル戦に強くありたかった(想像)。

■後期
<サイキネ宿木眠り粉大爆発@黄金
そもそもの爆破ナッシーの採用は、役割とかあまり考えずにいろいろと戦える爆弾。程度の認識だった。
しかし、役割関係の変化を考えるとまた別の視点が見えてくる。


寝言持ちや身代わり持ちが増え、ナッシー後出ししていると容易に突破される。

 
ガラガラのめざ虫率上昇。カイリキーも55めざ虫とかで普通に殺しに来る。


あやみがで逆に起点にしてくる

というわけで前期にこなしていた役割は、現在=後期では光合成があっても非常に苦しい物になっている。

・・・それでナッシー終了か、と一瞬思うがそうではなく、
その一方で
 
<まるころ
<クソカビ
こいつらが台頭した。
これらの相手は、実は光合成無しでもナッシーで結構な期間ごまかし、起点にすることができる。
さらに戦えないと思っていたカビガラリキーらへんも爆破圧力で数回なら出せないこともない。

■環境変化とそれに対するフィードバックのまとめ(例:ナッシー)
というわけでナッシーはまず、
光合成で担っていた役割を失った」
ことによる光合成の必要性の低下、
光合成が無くても可能な役割を得た」
という2つめの環境変化、
さらに対戦構造そのものの、
「決定力ルートを増やし、起点にされづらくして対面性能を上げる」
という要請によって、光合成ではなく大爆発を空いた枠に引っさげて再び一線級として名を馳せている。

「ばくはそっこうがつよいのでナッシーもだいばくはつします」

という漠然とした思考だけだったのかとおもいきや、
メジャー化の裏を紐解いていくと、意外とリーズナブルでダイナミックが現象が起きていたのである(ババーン

ちなみに、ナッシー(大爆発)のメジャー化に伴って
  
この辺が裏でドゥヒドゥヒ言っていたりして、まだまだ環境変化と型とのフィードバックは終わりそうにない。

■まとめと、構築時への応用

同じことは当然ナッシーだけでなく他のキャラにも言える。
(歴史を振り返ってわかりやすいのはサンダーとかエアームドかな)

こうした流れから、
環境の進展〜”メタ”と言い表されるような一過性のものではなく、あくまで他キャラの型の研究進展や、キャラそのものの開拓〜にあわせて柔軟に型も解体して考えることの重要性が見えてくる。
さらにこれは構築時の型のチューニングでも全く同じことが言える。
たとえば

<ナッシーを受けたい
 →光合成、奇跡、めざ虫。
<カビ水地面を刺したい
(トキワとかサンダータンクとか)
 →めざ草。
寝言ないカビやめざ虫のないガラリキをごまかすためなら、今でも光合成ナッシーの採用は全然ありだろう。

結局全てはパーティ次第なのだ。