stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

ミラーマッチについて

何度か形を変えて言及されている事柄について整理しながら考えていく
ちなみに、前の記事もそうだけど、漠然とした考えを言語化している記事なので、とくに各キャラの役割関係とか型の評価に関してはまた全然別の話ということでご了承ください。
■コンセプトミラーという概念
パーティ構築時、「特殊受け」とか「カビゴン対策」とかの役割を設定して組むというのは誰もがやっていると思う。
たとえば「バンギパを刺すリザードン」みたいなことでもいい。
とにかく「〇〇をさせるための何か」=役割ということである。

※余談だが、役割理論は第六世代でもバリバリ現役だと思う。
※「第四世代で役割理論は崩壊したんだよ〜〜」←役割理論の内容をわかってない。
※役割理論が崩壊したのではなく、役割が仕様に合わせて変化しただけ。

で、
同じ役割を持つキャラ同士が戦った時(≒コンセプトミラー)に有利に立てるとよい
ということは結構前から指摘されている。

ポケモンむかしばなし:カビゴン・ガラガラ・サンダー』
http://d.hatena.ne.jp/Gold/20101230/p1
同じ枠同士で強ければ、同じ枠と得意な相手の枠の相手のポケモン2匹に有利になれる。

『セットミラー対決論』
http://d.hatena.ne.jp/kidnia/20141129/1417253586
ミラー対決で勝てないとなると、相手のそれに勝つために1,2対ポケモンが必要になる。

バトレボ環境鋼タイプまとめ(読みから考察する構築方法)』
http://purasururinngo.blog.fc2.com/blog-entry-38.html
バトレボ環境はドラゴンが強いから鋼の必要性が高い→お互いに鋼選出率が高い→鋼ミラーで有利になる事が試合の有利に繋がる→鋼を出さない方法などもある&鋼ミラーに弱くてもそこを利用出来る

あれ?ぼくの言いたいことこの文章で全部簡潔にまとまってrqあwせdrftgyふじこ

ただし、同じ枠を倒すことができる場合でも、本来の役割(例:特殊受けカビゴン)とで役割が重複し、関節破壊を食らうリスクがある。

■ミラーそのものについて
これらを突き詰めて行くと、全く同じキャラでのミラーマッチが発生する場合はよくある。
お互いが最適解を求めて行ったら必然的にそうなるので、煮詰まってきた環境だとミラーが増えるのは必然とも言える。
このときのミラーマッチは運ゲーかというとそんなことはなく、役割設定やレベル編成を工夫することで有利に立つことができる。
工夫の末ミラーで勝てていると、試合運びが有利となったり、選択肢が広がったり(択ゲーで有利になったり)する。

『りちゃさんとぽにょ』
http://d.hatena.ne.jp/hibiki_mikage/20001014
2015/10/12 21:53:14 りちゃ 崩すポケモンとしてのスペックが勝ってるのが重要なので
2015/10/12 21:53:36 りちゃ お互いにガラガラが崩し要因なら、ガラガラのスペックが買ってるほうが勝つ
2015/10/12 21:53:47 りちゃ あとはカビゴンライコウゴローニャハガネール後ろが何でも一緒
2015/10/12 21:53:55 stoic いや、ミラーで出せるということがメリットなのかな さっきの例だと55−50側はつまりカビガラサンダーと出しにくいことになって
2015/10/12 21:54:03 りちゃ それです!
2015/10/12 21:54:09 stoic バランス編成側が低レベ決定力を出しやすくなるみたいな??
2015/10/12 21:54:11 響 そうそう>ミラーで出せること
2015/10/12 21:54:28 響 なんか建設的だな
2015/10/12 21:54:39 stoic わざわざ50ガラ受けにパル とかじゃなくて 51ガラ という選択肢が生まれる
2015/10/12 21:54:44 りちゃ そうです!

『梨割理論』
http://d.hatena.ne.jp/stoic4486/20160129/1454068918
ナッシーにナッシー対策を丸投げしたほうが対ナッシーミラー勝率が上がる可能性がある。
さらにはナッシーにリソースを割かないYナッシーの採用ができる。
=他について見れる範囲が広がって全体勝率が上がる可能性があるのだ

他にも、そもそもカビガラポリから始まりキチカビまで連なっている一連の「カビゴンカビゴンを重ねて勝つ」
という戦術の模索自体が「いかにミラーに勝つか」というところに力点を置いている。
汎用性の高い構築コンセプト同士の対決において、ミラーを制することのできないものは環境が煮詰まるとともに駆逐されてしまうのだ。

ただし、ミラーを倒すことができる場合でも、+本来の役割(例:特殊受けカビゴン)とで役割が重複し、関節破壊を食らうリスクがある。
(大事なことなので二回言いました)

■ミラーの分類
このようにミラーマッチを制することの重要性についてはこれまでも充分語られ、考えられてきたと言える。
しかしさらにその先がある。
「本当にミラーで勝てるのか・どうすればミラーマッチに勝てるのか」
ということを考えたい。
ポケモンのキャラの多様性を考えた時、そもそも「ミラーで相手を倒せるかどうか」に不均質性があるからだ。

その観点に立ってキャラ分類と、代表的なキャラについてミラーにおける流れを整理しておく。

■ミラーを分類してみよう
せっかくなので、一昨日のキャラランクの上位について全部分類してみた。
とくに断りが無い限り、たとえば、ヘラクロスのめざ飛のミラー専用に近い技についてはまた別に解説する。
ミラーを潰せる~受け切れるで3段階に分けてみた。
※上段が高レベル、下段が低レベル

パターン1:ミラーを割と迅速に潰せる
   
  
単純に、レベルが高くて先手を取れる(取った)ほうがタイマンで相手を一方的に潰せる。
ただし逆に言うと、そこまでのミラーに対するアホ火力(あるいは、ネールゴローニャの場合はミラーに弱点を素で突ける性能)があるので、後出しでミラーを倒しに行くことは出来ない。
例)51ガラは50ガラを対面から一方的に潰せるが、後出しでは突破される。
例)爆パンバンギに爆パンバンギ後出し

パターン2:ミラーをほぼ止められる
  

※分類していて気づいたのだが、上位サポートのかなりな割合がここに分類されるのは非常に面白い。

(道連れ技がない場合)
レベルが高いほうが超長期的な潰し合いにおいては当然有利。
(わるあがきの威力などの関係から)
が、短期的に見ると相互に隙を作るケースが多い。
、そこから反転攻勢をすることを考えると試合運びとしては低レベルが優位にたつケースも充分にありえる。
それを狙って構築することができれば、このケースにおいてミラー対面での勝敗は、実質上考慮しなくていいレベルになる。
参考:ライコウファミリーズのログ(対55ライコウ
http://island.geocities.jp/majinjima/log/gyk_raikou4.htm

(道連れ技がある場合)
爆破、黒眼滅びなどの道連れ技があるミラーマッチが実践で起きた場合、他に役割のある側が格段に不利となる。
詳しくは梨割理論を見てほしいが、他に役割のある側は、ミラーマッチにおいて爆破を食らうことが出来ないからである。

パターン3:ミラーをそれなりの時間をかけて潰せる


※ヘラについてはパターン2でも良いが、完全ミラーを考えた時同速ゲー+4発くらいで互いを倒せるということでこちら。
※パターン2扱いくらいでも構わない微妙なラインのキャラである。
この場合パターン1と同様に、基本的にはレベルが高いほうが有利である。
ただし、パターン1との違いは潰すのにそれなりの時間がかかるという点で、とくにレベルも型も等しい完全なミラーマッチの場合は最終的に同速ゲーになってしまうようなことはよくある。
(なので、そこで能動的に共倒れができる大爆発ナッシー、自爆カビはやっぱり偉い)

■ミラー”から”勝つための工夫
パターン分けは取りあえず出来たので、それぞれについてミラーマッチの勝率を上げる、だけでなくミラーを考慮したうえで試合を制するためにどういう工夫がありうるかを考えてみよう。

パターン1:
単純に一致技だとかメジャーかつメインに近い技(バンギの爆パン)を打ってるのがミラーでは最安定になる。
後は『りちゃさんとぽにょ』の引用部分とほとんど同じで、崩し合戦になるならば、(大抵は崩しの役目を担うことが多いパターン1においては)ミラーについてレベルなどで優位性がある方が試合運びで有利になりやすい(らしい)。
一方でミラーをすっぱり諦めて別の汎用キャラを取り込むというのも全然あり。
この後何回か出てくることだが、ミラーを制するというのは対戦の一側面に過ぎないからで、ミラーで負けるならばそこから盛り返す方法はいくらでもあるのだ。

パターン2:
(道連れ技がない場合)
ミラーを制する方法としては、単純にレベルで上回る、ミラーに刺さる、起点にする技を持つ、というのがある。
(普通普通普通普通〜〜〜〜wwwwww
普通とか言ったが、道連れ技がない場合はこれで完全に試合がひっくり返ってしまうこともしばしばある。
たとえば、
<10万ボルトでみずタイプ瞬殺しまーすwww
<51鈍い吠え恩返しで55ライコウ起点にしまーすwwww
<分身まるころ、鈍い捨て身でハピとかクソカビ起点にしまーすwww
<めざ飛でヘラリキ−ころしまーすwwww

こんな具合である。
こういうことをすると、相手側の思惑(ミラー+本来の役割対象を一手に引き受けてしまおう、とか)を完全に崩壊させることができるというのが大きなメリットである。
一方デメリットとしては、本来の仕事がしづらくなるというのがある。
たとえば、

<サイキネ電磁波どっちか切るお
<めざパなんていれるスペースないお
地震ないから対ハガネール自信ないお(地震だけに)
とか。
そこは月並みだが他で補う必要がでてくる。
逆に言うと、他で補えないとなったらこういうミラーマッチの”変態型”に関しては別の対策を用意しておくということになる。
個人的には、あまりにミラー偏重で本来の役目をこなせない型の評価は低い。
(変態型同士のミラーマッチとかも考慮すると・・・

(道連れ技がある場合)
ミラーを制するためにいろいろと工夫のしようがあるのだが、それに気づかれた瞬間、道連れ技でリセットされてしまう。
ということがけっこうある。
また、道連れ技があるためにミラーの共倒れが起きても問題ない側が読みあいの上で有利に立つことが多い。
たとえば、寝言鈍いカビ+ムウマ vs. スイクンムウマ を考えると良い
寝言カビ側のムウマムウマ受けをこなすときに逃げてくムウマを起点に黒眼滅びできる。

パターン3:
パターン1に比べてもミラーでの勝利がさらに試合の趨勢に影響を与えることがある。
それは単純に、ミラーにおけるつぶしの余裕がある=状況次第でミラーがミラーに後出し、そのまま一方的に弱い側ミラーを倒してしまうということが起きうるからである。
また、パターン2との違いとしては、割とテンプレな型でミラーを潰すのが容易であるため、キャラの汎用性をほとんど損なわないままミラーに強くすることができる。

例)
地震カビ<寝言カビ
昆布サンダー<寝言雷サンダー<いばみがサンダー

あと、カビゴンナッシーに関しては道連れ技を持っている、なおかつ道連れ技の性質上ミラーで負けていても共倒れにすることができるという点で、他のパターン3連中とはまた若干性質が違う。
また、それを逆手に取って中〜高レベルカビゴンナッシーの身代わりに特異な強さが現れたりして、それはそれで面白かったりもする。

■まとめ
まとめに関しては先ほど引用したぷらするさんの文章ですべて語られているのでもうそれでいいと思う。
ミラーで勝つ方法を考え、勝つ意味を考えるのが大事と。