stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

55メロみがフーディンの対雷サンダー性能

特攻上位縛りを使っているときに思ったのだが
<55フーディン♀@残飯 サイキネ身代わりメロメロ何か
この型のフーディン、「身代わりをサンダーに先んじて貼ることでサンダーの雷への耐性を持てる」ものの、実はこの3枠だけでは雷サンダーにあまり強くない。
(僕が使っていたのが4枠目雷パンチという全くサンダーに役に立たない技だったのもある)
「実は」といったものの、そもそもメロメロは♂相手にしか使えない技で、性別不明のサンダーに対しては片手を縛られて戦うようなもので、当然ちゃ当然ではある。
フー側のアドバンテージは身代わりだけだと、「3割の確率で身代わりを残せる」それ以上でもそれ以下でもない。

※メロみがフーに☆、ダースを合わせた高速身代わりポケ(身代わり三人衆)は遺伝子ケンタロス対策の一つとして注目されていたものである(ついでに雷サンダーにも強い)。
http://d.hatena.ne.jp/undead_princess/20130323#1364022510
https://twitter.com/Clove_hammer/status/603396999291936768

実情は「フーディンはかなり雷サンダーに歯向かえる」程度のものだろう。
ここで、実際どのくらい歯向かえるのかが気になった。

■想定
55サンダー@残飯 雷めざ氷何か何か
55フーディン@残飯 サイキネ身代わりメロメロ無
 ※フーディンの4枠目は後で検討する
この対決を考える。

フーディンの動きをパターン分けして検討
1.身代わりを全く貼らない場合
サイキネの火力が高いので、これを単純に連打するだけでも実はそこそこは戦える。
計算してみると、

フーディンサイキネ サンダー雷命中?
フーディンサイキネ サンダー雷命中? ←2連ヒットでフーディン倒れる
フーディンサイキネ サンダー雷命中? ←47.43%でサンダー倒れる
フーディンサイキネ

※雷+めざ氷+めざ氷では173~204/198、ほぼ耐えられる
追加効果と急所を抜きで考えると、このパターンでフーディンが負けるのは、
・サンダー雷命中・命中→49%
・サンダー雷命中・外し(あるいは外し・命中)・サイキネ低乱数・命中→15%弱
ということで、サンダーが64%弱で勝つことになる。
互いの追加効果や急所を加味しても、サンダー有利は変わらないだろう。
ちなみに、同じ流れでゲンガー@残飯 冷パンメロみが何か を考えると、残飯込でも冷パンでサンダーを確定3発となるため、雷麻痺を非考慮ならサンダーの勝ち筋は49%以下ということになり、ゲンガーが総合的に微有利になると思われる。

また、似たことは
フーディンorゲンガー@奇跡 冷パン
のテンプレ型でも言えて、この場合は雷麻痺に対する保険に加え、冷パンの凍結や急所の試行が2回できるので、フーゲンガーの勝率は51%くらいのところからさらに上がることになる。
おそらく六割は超す。

2.身代わりを何回も張る場合
次に「フーディンはサンダーを起点にできるのか」
というようなことを検討してみる。
細かい計算は手間がかかるので、適当に雷を外す順番を固定して検討してみる。
少し低めに見積もって、雷が3回に2回命中すると仮定する。
(実際はもう少し当たる)

パターン2A
フーディン身代わり サンダー雷命中 13/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷命中 10/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷外し 7/16n+x with身代わり
フーディンサイキネ サンダー雷命中 8/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷命中 5/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷外し 3/16n+x with身代わり
フーディンサイキネ サンダー雷命中 4/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷命中 1/16n+x ※フーのHP=176が最大の場合、ここで身代わりを貼れないのでめざパを打たれる
フーディンサイキネ サンダー耐えてめざ氷 フーディン倒れる
単純に4つめの技を考慮しない場合、順当に行くとフーディンが負けてしまうという結果になった。
しかしよく考えると命中→命中→外れ はサンダーにとって若干都合が良い外し方だった。
別パターンとして雷が外れ→命中→命中となるパターンも考えてみよう

パターン2B
フーディン身代わり サンダー雷外し 13/16n+x with身代わり
フーディンサイキネ サンダー雷命中 14/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷命中 11/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷外し 8/16n+x with身代わり
フーディンサイキネ サンダー雷命中 5/16n+x
フーディン身代わり サンダー雷命中 2/16n+x
フーディンサイキネ サンダー耐えてめざ氷 フーディン倒れる
やはりサンダーが勝った。

共通事項として、身代わりを何回も試行しているとサンダー側の残飯も稼げてしまうので、パターン1とは異なり、フーディンはサイキネを3発当てるだけではサンダーを倒せなくなっている。
ここまでサンダーの雷2連外しはないという仮定になっているので、これも一応検討しておく。

パターン2C
フーディン身代わり サンダー雷外し
フーディンサイキネ サンダー雷外し
フーディンサイキネ サンダー雷命中身代わり破壊
フーディンサイキネ(サンダー中乱数で倒れる) サンダー雷※
フーディン耐えるならサイキネ
※のターンでフーディンが身代わりを貼ると、サンダーの残飯回復が増えてサイキネ3発圏を脱出される。その選択権は、サイキネ2発の乱数を見たうえでフーディン側にある。

ということでパターン2の結論としては、
・順当に雷が3回に2回ほど当たった場合、フーディンは身代わり連打していてはサンダーに突破されてしまう。
・序盤で雷2連外しを引けばフーディンが勝てる。
・細かい勝率は不明。

3.身代わりを1回打つ場合
実はパターン1からの分岐として、身代わりの使い方はもう一つある。それは
「雷の試行回数を一回増やさせる」
というもの。
これによりフーディンの勝率を1の場合から底上げすることができる。
(発想としてはいばみがサンダーがガラに有利を取る方法と同じ)

パターン3A
フーディン身代わり サンダー雷命中 13/16n+x
フーディンサイキネ サンダー雷命中?
フーディンサイキネ サンダー雷命中?
フーディンサイキネ サンダー雷命中? ←ここで既に5割弱の乱数でサンダーが落ちる
フーディンサイキネ サンダー倒れる
このときフーディンが負けるのは、?以降のターンに関して
雷が命中・命中・なんでも となるとき、→50%程度
外し・命中・命中 かつサイキネ低乱数→7%程度
命中・外し・命中 かつサイキネ低乱数→7%程度
逆に言うと、初手の雷が当たってもその後のサイキネ連打で36%程度で勝ち目がある。
なお、身代わりを張った後でもフーディンは雷+めざ氷を耐えるが、これが55ゲンガーとかだと乱数で落ちてしまう(身代わり+雷+めざ氷で189-214蓄積/残飯2回で204)。

パターン3B
フーディン身代わり サンダー雷外れ
フーディンサイキネ サンダー雷命中身代わり割れ 14/16n+x
フーディンサイキネ サンダー雷命中?
フーディンサイキネ サンダー雷命中? ※ここで5割弱の乱数でサンダーが落ちる、またフーはめざパ+雷を耐える。
フーディンサイキネ サンダー倒れる
となる。
つまり、「?」のターンどちらかで雷を避ける、あるいはサイキネ3発で高乱数を引くことでサンダーに勝てる。
麻痺は非考慮として、初手の雷を回避した後は約75%程度で勝てることになる。

パターン3A、3Bを合計すると、30%*0.75+70%*0.36=47.7%程度となる。
まだ有利には傾いていないが、パターン1よりはだいぶ改善した。

最後に、ここまで考慮してこなかった要素についても考察しておく。

フーディンのHP端数について
55フーディンのHPは最大値で176=16nあまり無し である。
パターン2のような身代わりを連打することを考えると16n+1~3にするのが望ましいのだが、そのためには相当HPを下げなければならず、他の部分で支障が出てくることが危惧される。
というか、サンダーのめざ氷のダメージが38~45なので、HPをそこまで下げると身代わりHPが40となって、74%以上の(雷命中を超える)確率で身代わりを割られてしまうことになり、まずい。
これは考え方次第だと思うが、HP最大値だと残飯効率的には最もよくなるし、4ターンで身代わりのHPをリカバーできるというのは161-163調整した場合と変わらないので、個人的にはHPは最大のまま運用するのが良いかなと思っている。

フーディンのサブ技
ここまでフーディンの技を3つだけしか考えてこなかったが、4つめの技次第でかなり有利を取れる。
対サンダーに限った性能で分けて紹介していく。

<かなり強い>
電磁波、威張る→身代わりが残ってからが強い。さらに細かく分けるならば、短期的に行動不能率を大幅に高める威張るが強いだろう。また身代わりが張れなくなった場合も割とローリスク。電磁波なら初手に打って相手の雷麻痺への予防とするのもアリなのかもしれない。
自己再生→わんおーさんが使ってる型だが、身代わりの試行を増やせるので、例えば雷を身代わりが回避した瞬間に再生を打ち、二連外しや雷のPP切れを待って突撃することができ、2Cの勝ち筋が大幅に太くなる。
影分身→検討してたら浮かんだ割と恐ろしい選択肢。一回打つだけで電磁波とほぼ同等の「永続で25%の回避」という性能を得られ、さらに隙を見ての重ねがけも可能なので、メロメロフーディン単体で突破することだけ考えるならば、電磁波の上位互換のようなものになることも考えられる。(実際は相手の回復を防ぐ率は電磁波より低いとかあるので、状況次第ではある)

これらはいずれも、パターン2の勝ち筋の強化につながるわけで、「55サンダーを起点として後続を突破する」ということを狙いやすくなる。

<まぁまぁ>
電磁砲、爆パン→当たれば強烈だが外しのリスクが大きい。対サンダーに関しては威力的にはサイキネの劣化となるわけで、「命中の低い電磁波・威張る」となってしまいがちで、対サンダーのメリットは小さめ。それでも無いよりはましだろう。
冷パン→サイキネより高い威力のためサイキネ3発の乱数を気にしなくてよくなる。
光の壁→張っても身代わりはサンダーの雷を耐えないが、残飯込で乱数4発にまで抑え込めるので、単純な殴り合いに持ち込む1や3の勝ち筋が太くなる。メロメロとの相性は微妙かと思いきや、♂(多くは物理ポケ)にはメロメロ、♀や性別不明(多くは特殊ポケ)には光の壁、という使い分けが出来て悪くないかもしれない。

■まとめ
・メロみがフーディンは雷残飯サンダーとのタイマンで基本不利だが、サブ技次第で充分強くなれる。
・ただし、4枠目が攻撃技の場合は微有利〜やや有利程度に留まる。
・起点に出来る選択肢もあるが、攻撃範囲が狭まる。

■(おまけ)その他の身代わりポケモンへの応用
・サンダース(メロメロand/or威張る)
言うまでもないが、55で使えば身代わりが雷を低確率ながら耐えることもあり、サンダーとのタイマンに関しては非常に信頼できる。パターン2はもちろん、1や3も狙いやすい。
・スターミー(電磁波)
パターン2の勝ち筋しかないのが最大の欠点。ただし、フーと違ってデフォで持ってるストップ技がサンダーに有効なので、このお陰で有利を取れると思われる。
・ゲンガー(メロメロ)
フーディンと違って冷パンで残飯サンダーを確定3発であり、追加効果もサイキネよりも強い(サイキネの特防ダウンと違い、凍結は返しの雷急所麻痺なんかを防げる)ため、↑でも少し書いた通りパターン1の勝ち筋がやや太い。パターン3に関しては、身代わり+雷命中+めざ氷で189~216/204と乱数で落ちてしまう(サンダーが雷を3連打する必要が低い)ため、やや弱くなると思われる。