stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

3代目魔人島に学ぶ薄荷自爆カビの使い方

今回のテーマは
<50カビゴン@薄荷 のしかかり・地震(大文字)・眠る・自爆
このドテンプレな型の使い方を、ログに基づいて解説することである。
どうしてこういう記事を書いたかは、ちょっと長くなるのでこの記事の最後にまとめた。
ただ、僕自身の構築では正直あまり採用していない型である。
なので、多様な構築を公開して、その中に実際↑の型(今回は薄荷自爆カビと呼ぶことにする)がいろいろと入っている3代目魔人島から抽出させてもらった。
ソース:パーティ・ログ軍団
調査対象としては、2011以降くらいで薄荷自爆カビを採用した構築。
そこからカビ選出して動かしていた試合を洗ったところ、自分自身で使っていてもわかっていたことだが、試合の中での使われ方にいくつかの方向性が見出された。
それに基づいて分類しつつ薄荷自爆カビの性能を解説する。

<11交換としての自爆>
※この項目は、薄荷自爆カビに限らず自爆カビ全体に割と共通する事柄。
50カビゴンの自爆を耐えるキャラはほとんどいない。
これはレベル差が最大であっても例外ではなく、例えば55サンダーとかに爆破を耐えられてしまう50パルシェンなどでは真似しづらい芸当である。
これを利用して、色々な局面で、タイマンならば勝てない相手に対する11交換(に近い行動)を決行することができる。
ログにはなかったが、例えば、「カイリキー”受け”自爆カビゴン」なんてことも原理的には可能。
また、下で述べる「すぐ倒されない」を利用して、残数優位の際の詰めが安定しやすいのも自爆カビの特徴である。
・誰にあたっても一体倒せる自爆
・とにかく11交換をする
・催眠耐性持ち爆弾の安定感
・55カビの捨て身を2耐えしながらの11交換
・関節役割破壊的な自爆
・とにかく11交換
・高火力エース”受け”を自爆の11交換で行う・特殊にワンクッション置く・積みエースを爆破
・残数優位を自爆で詰める
・11交換性能の高さ
★・鈍いカビを自爆で処理
・鈍いカビを素自爆で崩す
・確実に一体倒せる自爆
・自爆カビ同士の共倒れ
・鈍い積まれても大きく削る自爆
・(ほぼ)確実な11交換性能
・50カビ同士の11交換


<特殊を受ける>
50眠るカビはだいたいの特殊技(具体的には55フーディンのサイキネくらいまで)を3発耐えることができる。
この性能と、薄荷での瞬間回復性能、さらに自爆で一手で役割遂行できる圧力をもとに、不完全ながら試合序盤での特殊流しをすることができる。
ただし、完全タイマンはやや苦手だったり、一発回復した後は素眠りに入ってしまうので、
・一回流しさえすればあとはガンガン崩していけるような構成にする(★以下のサンダー昆布が典型的)
・完全タイマンに持ち込まれることは避ける(●ログでは持ち込まれてしまっている)
などの工夫で、クソカビ等寝言カビほどの受け性能はないものの、中途半端な受け性能を実戦的に活きるレベルに高めることができる。
また、50レベルの低火力特殊程度ならば素眠りで淡々と受け続けることもできなくはない。
・ライコウ流しつつ、パルを削る・自爆で役割遂行するパターン
・ライコウ(フーでも勝てる)にクッション置きながらのし自爆で誰かを突破
・あやみが☆を瞬間回復で凌ぐ・2ウエポンの攻撃範囲
・フーディンを有限回流しつつゲンガーにも負担
・対脆い特殊はのしかかり地震どちらも行ける
・特殊二枚にのしかかり圧力をかける
・☆受け、ムウマに地震で負担をかける
・自爆での役割遂行(スイクン受け)
・特殊起点に負担をかける・55鈍いカビゴンを自爆で削る
●・高レベル特殊とのタイマンでは脆い
・特殊受けカビゴン・役割無くなったら自爆で詰め
★・特殊を流す
・爆破での対特殊遂行
・特殊を流す・チェックメイトにも利用
・眠るでの短期的超火力特殊流し・爆破でチェックメイト
・特殊流し・爆破でチェックメイト
・特殊受け・催眠受け
・特殊受け・爆破でチェックメイト
・眠る薄荷の瞬間回復で短期的に硬い特殊受け
・特殊を短期的に流す・自爆でのチェックメイト

<カビをすぐ倒せない相手への粘り>
ログを全部見てもらうとわかるのだが、50自爆カビは爆破する/される以外で倒されることが非常に少ない。
裏を返すと、多くのキャラは爆破や積み、爆パンなどの強硬手段を取ったりしないと50カビを即殺することがしにくいということである。
これはカビ流しとして有用なパルシェンエアームド、草タイプでも例外ではない。
こうしたキャラに対して、のしかかりやサブ技(この枠は実際は鈍いなんかもアリ)で圧力をかけたり、後続の起点を作っていったり、1対2交換をしたり、状態異常受けに利用したり・・・と色々と粘ることができる。
・ハピを流す・地震でバンギ削る・爆破で最後っ屁
・鈍いカビ流しを行う、鈍いなし自爆カビ
・50カビを倒しづらい相手にのし連打
・受からない相手を爆破
・50カビ倒しづらい相手をのしかかり連打で事故らせる
・50カビ倒しづらいエアに突っ張って削る・鈍いカビ受け自爆カビ
・50カビ倒しづらい相手に暴れる・マインに対する12交換
・即殺されないターンにのしかかりで粘る・カビ受けカビ
・カビをすぐ倒せない相手に対する粘り・ノーマル耐性もほぼ11交換
・カビをすぐ倒せない相手にのしかかり・相手に爆破させる
・カビをすぐ倒せない相手(フシギバナ)を爆破
・のしかかりで再生ポケに負担をかける・鈍い自爆カビを薄荷カビで受ける
・カビ受けパル受けカビ・爆破以外で倒されない
・カビを倒しづらい相手への粘り・自爆で試合展開を作る
・カビを倒しづらいカビ受けへの粘り・素眠りカビで状態異常受け
・カビを倒しづらいカビ受けにサブ技を刺す
・カビを倒しづらい相手に粘る・眠り粉受け


<ゲンガー受け50カビゴン
上記「倒せない相手への粘り」の変形だが、独立して記載しておく。
地震カビゴンは最強のゲンガー受け」という格言があるが、とくに近年はクソカビや爆パンタンクなど、ゴーストに無抵抗なノーマルがそこそこの割合で存在することもあって、ノーマルタイプでお化け受けをすることの意味は相対的に大きくなってきている。
(その立ち回り自体が、構築段階での役割破壊的に機能する)
・ゲンガー受けカビゴン
・ゲンガー受け50地震カビ
・ゲンガー受け50地震カビ
・ゲンガー受けカビゴン・爆破でガラ起点を回避
・ゲンガー受け(?)カビゴン
・ゲンガー受けカビゴン
・特殊受け、ゲンガー受けカビゴン


<この記事を書いた経緯>
この記事を書こうと思った発端は、ライコウさんの
「自爆カビの使い方よくわからない」
というようなツイート。

※後日ここに元ツイートを貼る

これを見た僕の脳裏に閃光が走った。
彼のような大ベテランプレイヤーでも、超メジャーキャラについてわからないことがあるのだ。
というかむしろ、超メジャーキャラというのはメジャーすぎて解説すらされないことが結構多い。
その結果、プレイヤーの間で評価が分かれていたり、ノウハウが全く共有されていなかったりすることがある。
yasuさんがたまに言っている「パルシェン訛り」もその一種であると思う。
で、ライコウさんのツイート自体は別に「薄荷自爆カビ」とまで限定はされてなかったのだが、

「自爆カビ」「訛り」

ですぐに思い出したのが、数年前に議論になっていた「薄荷自爆カビ、コスパの割に強い/強くない問題」。

※後日ここに当時のやり取りを貼る

メジャーな型の評価(コスパを加味したパーティ性能や勝利への貢献度合い)が人によってすごく乖離していたという件である。
これは今でも(例えばミルタンクとかで)しばしば起きていることである。
当時は僕自身、低評価派だった。
ちなみにかなり高評価をしていたのが今回引用させてもらった3代目魔人島の管理人である蟹氏。
時は流れて薄荷自爆カビが自称最強構築に入ったりしたことで、僕の薄荷自爆カビ評価はかなり上がって現在では最強の型の一角を占めるに至っている。
使ってみて、「薄荷自爆カビ強いだろ!」と言っていた人の感覚がよくわかった。
・・・のような具合で、いろいろな情報や経緯が走馬灯のように脳裏を流れて行った結果、今回の記事を書くに至った。