stoicのポケモンGBAメモ帳(二)

ポケモン第二世代、第三世代について主に考察するブログ。

二枚壁残飯ハピナス入りバンギタンクWA&現環境でのハピ入り構築で留意したい点

サンダーパが最強(迫真)の環境において、定期的に話題に上ってはほぼ誰も使わず、結局使われても古典的な冷凍電磁波なことが多いハピナス
使う方法を真面目に考えた。
ハピナスについて>今回注目したのはこの型。

ハピナス@残飯 冷凍雷リフ光の壁
もともと「二枚壁残飯ハピナス」という型は、はま人さんが一瞬パーティボックスか何かで提示していて、「おっいいな」と思っているうちに例のごとく消されてしまった型である。
この型について話す前に、一撃無し2000環境でのハピナスについて僕の考えを述べると、
「サイクル向きの種族値なのに、技はタイマン向き」
この噛み合わなさによって、ハピナスは使いづらいと考えている。

とくに「タマゴ産み」。
希少な再生技で、専用技のためストレートに採用されやすい。
しかし実のところハピナス入りの試合展開を考えたとき、あまり役に立つ技ではない。

例えば

<チェンジ      <かみなり
<こんにちは      <卵産み

というような展開を生みやすい。いや実際はサンダー雷に対してであっても毎度毎度律義にタマゴ産みを強いられるほどハピは脆くはないのだが、次のサイクルを考慮すると結局2回に1回、あるいはそれ以上くらいの割合でこの動きを強いられてしまう。今回はサンダーカビに出演してもらったが、要はサンダーを特殊ポケ全般、カビを物理ポケ全般と言い換えられる。これが何をもたらすかというと

・物理ポケの無償降臨を何度も許し、ハピの裏が崩れるチャンスを何度も作る。
・特殊ポケの急所や追加効果、交代読み物理技等でハピが崩れてしまうチャンスを何度も作る。

といったことが起きる。
相手に一切負担がかかっていないというのが厄介。また、卵産みは技枠を一つ消費するため、ハピナスが相手に対して与えられる被害(味方へのサポート)は3つの技次第ということになる。これもまた問題で、ハピナスは一致で打てる強力な技が事実上なく、特殊技に頼りがちなわけだが、ハピナスの役割対象である特殊ポケモン=特殊タイプというのは特殊技に耐性を持っているケースが多いため、攻撃技を一本に絞りづらい。
となると、止まりまくる覚悟で攻撃1サポート2とか、攻撃2(これですら大した火力にならないのも厳しい)サポート1で、ちょっとだけ器用だけど火力のないカビゴンみたいな運用を強いられることになる。

しかし!ここでハピに残飯を持たせると、

<チェンジ      <かみなり <残飯ムシャムシャ
<こんにちは      <タマゴ産み以外の何か&残飯ムシャムシャ

となって、サイクルの中で残飯を二回食べつつ、さらに+αの何かをすることが可能になる。
+αで何するかには色々考える余地があるが、卵産みを抜けば攻撃2+サポート2のようなこれまで不可能だった編成も可能になり、ハピ自体の性能がかなり向上する。はまさんの型のように、例えば両壁を持つことで、物理ポケに対する後出しの負担を軽減したり、状況次第でハピの置き土産=光の壁の恩恵を受けながら相手特殊をこちらの物理受けが突破を狙える、あるいはハピの残飯で間に合う程度に抑え込むことができる。ほかにも、電磁波毒歌うなどを2つくらい持ってこれをバラバラと撒くのも良いと思う。
※光の壁+残飯で、例えば55サンダーの雷を15〜20発、めざ氷を残飯回復以下におさえることができ、雷外しやこちらの攻撃を考慮するとタイマンではタマゴ産みがなくともほぼ負けない。

・・・というわけで、
「タマゴ産みを抜いて残飯を持たせる」
というのが、ハピの使い方として理にかなっていると思った。
なお問題点として「撒き菱を撒かれた場合は結局回復できない」というものがある。
これに関しては頭の隅にとどめつつ一旦置いておく。
状態異常に関しては、ハピの普遍的欠点なのでこれも置いておく。
どうしても気になる場合はサポート技に癒やしの鈴を入れよう。
二刀ポケに関しても置いておく。

<構築>
サポートとしてリフ光の壁を採用し、残りはサンダーを倒しやすく凍結決定力も期待できる(ここでも残飯が試行回数に寄与できて偉い)冷凍、最後は電磁波にしていたこともあったが冷凍一本の範囲の狭さにやはり困ったので、麻痺もサイクル中で狙いやすい雷とした。リフライコウをさらにサポート寄りにした軽量版とも言える。リフライコウの司令塔的運用方法としては、yasuさんが使っていた爪カビや薄荷守るムウマと組むのが非常に良いと思っていたので、この2体を採用。

<50カビゴン@爪 のしかかり大文字鈍い自爆
<50ムウマ@薄荷 黒目滅び眠る守る
カビゴンの対特殊性能のあやしさを補いつつ、壁サポで爪ガチャのチャンスを増やす。
・壁サポで超硬いムウマを相手カビの前に降臨させ、「高火力でのムウマ対策」を壊滅させる。
・リフ貼ってカビ受けの自爆カビ、滅びムウマで決定力を出す。
・カビの技は深く考えず大文字にしたが、地震でもいいかも

<55バンギラス@奇跡 雪崩爆パン冷凍文字
<55ミルタンク@リボン 恩返し地震鈍いミルク飲み
・手なりで組んでいったら、モーダルバンギでお馴染みのこのダブルエースになった。
・いろんなカビに後出ししでき、カビハピムウマが全員吹っ飛ばされるガラガラにもしっかり勝てる。
・バンギは回復なし、タンクは再生キャラということで、それぞれサイクルへの参加に若干の不安要素があるキャラ=壁サポの恩恵大。
・カビハピムウマがお化けに弱いので、タンクは地震持ち。高レベルノーマルミラーはバンギムウマに任す。

最後枠はこいつ
<50フシギバナ@麻痺 めざ虫宿木眠り粉光合成

・毒持ち対策
・対格闘が厳しすぎるのでこれくらいのが欲しい
・相変わらず対地面ももうちょっと欲しい
・さらに対バンギも不安(ハピカビがほぼ無抵抗だしね)
・対カビも強気に出てほしい
・※対物理全部不安じゃねーか・・・
・後述するように対ナッシーがかなり重いので葉っぱ→めざ虫にした。
・対地面はバンギタンクがやってくれるからまぁいいだろう。
・書いてて思ったが寝言スイクンとかも良いかもしれない。

というわけで6体はこんな感じ。

55 バンギラス 雪崩 爆パン 冷凍 文字 奇跡
55 ミルタンク 恩返し 地震 鈍い ミルク飲み リボン
50 ハピナス 冷凍 リフ 光の壁 残飯
50 カビゴン のしかかり 文字 鈍い 自爆
50 ムウマ 黒眼 滅び 守る 眠る 薄荷
50 フシギバナ めざ虫 宿木 眠り粉 光合成 麻痺

ハピナスの項でちらっと書いた撒き菱問題だが、全体にパルに強いメンツが揃ったことや、炎技持ちが2体いてフォレトスにも強いこと、ハピにそこまで受けを依存していないことから、今回は大きな問題はなさそうだ。

<使用感>
(1)カビパに強い
実はハピ入り構築は一般論として、カビパに割と強い。
異常撒きとしてカビパに入るのはほとんどが特殊ポケなので、カビガラポリ〜その後の話でしばしば出てくる「異常撒き同士の対決」、とくに麻痺撒きに対してハピナスを永遠に出し続けることができる。
相手の火力が低いため、1サイクルでの残飯2回でほぼHPが減らないくらいの勢い。
これはタマゴ産み型でも大差ないと思われる。

(2)味方カビの負担が減る
副産物として、通常特殊全般の対策として無理をお願いしているカビゴンをある程度無茶な型で使うことも可能になる。
たとえば今回採用した50鈍い自爆カビなど。

(3)50カビパルナッシー的な編成に弱い
一方で、有名な構築から数多の爆破速攻パーティまで多くを占めるこういった編成に対して戦いづらさを感じた。
三銃士は多くがハピを爆破できたり宿木で追い詰めたりできる「ハピに強い特殊」であること、ハピは55カビなんて必要とせず50カビでも基本あっさり止まってしまうことが理由である。
こういった構築にはしっかりハピで止まるキャラというのはせいぜい1体くらいしかいない(しかもダブルエースの一角だったりする)ことが多く、選出されなかった場合に腐るリスクを見て出しづらくもなってしまう。
かといってハピを選出しない前提だとバンギラスなどの中火力特殊ポケであっさり崩されてしまう可能性も出てきて、ハピを出さない場合の対特殊ケアを考える必要も出てくる。
そうなると、結局なんでハピを入れたのかよくわからないような構築に。
今回はバンギラスを入れることで対処できるかなと思ったのだが、それでもやはりナッシーあたりには厳しい相性となってしまった(この構築を葉っぱバナの時点で他の金銀勢にも見せたことがあるのだが、複数人から対ナッシーの薄さを指摘された)。
ナッシーなんて3回に1回以上いるキャラなので、WAの片方だけで対処というのが最初から無理があったと言わざるを得ない。
解決策としては、今回採用したバンギラスやめざ虫バナのほか、テンプレだがエアームドだとか追い打ち悪タイプあたりを入れるのがいいのかもしれない。
そうなると↓の問題点がさらに深刻になる気もしないでもない。

(4)受けキャラであるが故の決定力不足
今回の構築はメタ的には悪くない出来な気もするが、実は完成度は微妙で、例えば

ツボツボ+エアームドスイクンのような組み合わせでさくっとガン受けされてしまう。
これはハピナスだけでなく、エアームドフォレトス、ツボツボ、スイクンあたりの硬いポケモンを早い段階で構築に入れたときに注意しないといけないのだが、単純火力から入らずに「サポート」とか「〇〇対策の××」といった方向性で構築に取り組むと、受け方面の穴を埋めることが自己目的化してしまいやすく、しばしば陥ってしまうミスである。
この対処は比較的単純で、要は決定力を担保出来るように組めばいい(普通すぎワロタ)。
しかし、決定力を担保出来るキャラ、たとえばカビガラや格闘あたりはえてして三銃士系統に弱くなりがちなわけで、(3)の問題とのバランスを慎重に考える必要が出てくる。
また、ハピナスが戦えない物理に対する受けも用意する必要はどうしてもある(カウンターハピは評価してない、爆破に対応できないしね)ので、そこでまた決定力は低減することにもなってしまう。
決定力の担保出来ている受けパとしては追い打ち+50ガラガラを組み込んでいるキチカビ3あたりはお手本である。

<まとめ>
ハピ入りを組むときは

・カビパに出せることが活きる技編成がよさそう
・低レベルカビパルナシの対処をしっかり考える
・決定力不足に注意する

このへんに留意すると、ハピが活きてなおかつ強い構築が組めるかなと思う。

<ログ>
ログ1:対カビパ ハピ選出。カビ☆を滅ぼす
ログ2:対ファイヤーフーディンWA ハピ選出。対特殊のハピカビ二枚でカビを雑に扱う
ログ3:対ヤドランHA ガラリキに崩される
ログ4:対タンクライコウHA ハピ選出。壁ムウマヘルガーを滅ぼす
ログ5:対ライコウリザWA ハピ選出。ナッシーカビにかき回される
ログ6:対バンギタンクWA 爆パンは強い(机を叩き割る)
ログ7:対バンギタンクWA ナッシーを滅ぼす
ログ8(大会):対カビバンギWA 影坊主さん誕生日記念突発大会勝戦。ハピ選出。ナッシーへの対処